経営理論

【経営理論】終章:経営理論のさらなる視座【理解と実践】

世界標準の経営理論(著:入山 章栄 早稲田大学大学院・ビジネススクール教授)の理解を深めるために、内容のまとめをアウトプットしていきます。

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今日は経営理論のさらなる視座です。これが最後です。

さらなる視座①:本当の意味で「経営理論」は存在しない

まず「この世には本当の意味での経営理論は存在しない」という点をクリアにしておきたい。
今まで解説してきた理論は、あくまで他ディシプリン(経済学、心理学、社会学)から派生してきたものにすぎないからだ。

経営・ビジネスを実際に行っているのは”人”であるため、経営理論とは”人・あるいは人が織り成す組織が、普段から何をどう考え、どう意思決定し、どう行動するか”を突き詰めたものに他ならない。
つまり経営学とは、人の考えを探求する分野なのだ。

一方、人の考えほどいい加減なものはない。気分に流され、曖昧で、悩むし、迷う。その複雑な”人の考え”を綺麗に理論的に切ることは非常に困難だ。
しかしそれでは経営学の発展が止まってしまうため、他分野の考えを応用しているのである。

この「経営理論がほぼ全て借り物であり、独自の理論がほとんどない」という事実を大きな課題と捉える学者も存在する。
しかし人間が複雑怪奇である以上、それは仕方のないことと言える。

ここで筆者の入山氏が論じたいのは「ビジネスパーソンの皆さんが、経営理論をさらに深く理解する上で必要なのは何か」である。そしてその答えは”経営理論を放棄すること”だ。
経営理論に縛られている以上、それ以上は知見を深められない。経営理論は借り物でしかないのだから。

さらなる視座②:経営理論を深く知るのに、これ以上の経営学書は必要ない

筆者の入山氏が「経営理論を、さらに深く学ぶにはどうすれば良いでしょうか」という質問をされた時の答えは以下の2つ。

  1. 論文を原著で読むこと
    本来お勧めしたいことであり、早稲田ビジネススクールの社会人学生にも取り組んでもらっている。
    しかし原著は非常に難解な英語で書かれているので指導教官からのガイダンスが必要だし、購入費が高い。
  2. 日本語で書かれた理論ディシプリンの書籍を読むこと
    経済学,心理学,社会学やそれらに隣接する他分野の書籍を読むと、経営理論を深く知ることができる。ポイントは「経営理論を深く知るために重要なのは、経営学書やビジネス書を読むことではない」という点だ。

    経営理論の基盤となっている上述の分野の書籍を読み、「人の考え」への洞察を深めることが重要だ。

さらなる視点③:経営理論を信じてはいけない

ビジネスパーソンは経営理論を決して信じてはいけない。理論はあくまでも「思考の軸」にすぎないからだ。

そもそも現代のビジネスに「正解」はあるのだろうか。極めて複雑で変化の激しい現代において、直面する問題は日々異なる。簡単に正解を出せるものでもないし、仮に出したとしてもそれを見つける間に環境は大きく変化するだろう。

とはいえビジネスパーソンは意思決定をして前進しなければならない。これこそがビジネスパーソンの大きな課題である。そのために必要なことは考え続けることで、考え続けるには何か思考の拠り所(=軸)が必要だ。

経営理論も、その軸の一つに過ぎない。
答えはないが軸があるからこそ、人はそれを基準に思考を飛躍させ、自分が今まで思いつかなかったようなことさえ考えられるのだ。

経営理論こそが、あなたの思考を解放する

フレームワークはどうしても人の思考をその型に押し込めがちになる。何かと分析対象をフレームワーク(例えば2×2のマトリクス)などに無理矢理嵌め込みがちになるのだ。
結果、より本来は重要なはずの「なぜそう言えるのか」という理解・腹落ちが弱くなる。大胆に言えば、フレームワークは思考を停止させがちなのだ。

一方経営理論は、Whyに一つの道筋を与える。
ポイントは、ディシプリンをベースに「人はそもそもこういうものである」という前提を置くことで、なぜ企業はそのような行動を取るのか、なぜ組織はそのようになるのかのwhyに一つの道筋を与え、皆さんの思考をクリアにすることだ。

結果、クリアになった思考は、その軸を端緒にしてさらに飛躍する。軸があるからこそ、そこを出発点として、新たな考えも生み出せる。

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